突発非同期不連続

http://fmht7.hateblo.jp/archive

図書館のコレクション形成に関する参考資料と「金太郎飴」

武雄市図書館において図書館業務初体験のCCCによる図書館コレクション形成の妥当性を考える上で、日本図書館協会が実施している「中堅職員ステップアップ研修」のコレクションに関する講義のレジュメが参考になると思い、年度毎に並べてみます。
講師により意見が異なる部分があるかもしれませんが、同じテーマを横串で参照ことで傾向や差異は読み取れるのではないかと思います。
ちなみに、他のテーマにおいてもこの年度またぎの横串で参照することはなかなか有効だと思いました。

武雄市図書館の新着図書を確認するには http://www.epochal.city.takeo.lg.jp/ の「新着図書」をクリックして閲覧する方法と
http://www.epochal.city.takeo.lg.jp/winj/opac/switch-detail.do?bibid=1110005316
bibidを変更しながら参照する方法があります。bibidには相互貸借と思われる所蔵情報がない書籍もありますが、所蔵場所が「新着本」となっている本をピックアップしていく方法があります。(今日現在最後尾と思われるbibidは1110005316)

2013年度

http://www.jla.or.jp/committees/kenshu/tabid/466/Default.aspx

コレクションづくりの考え方 明定 義人(京都橘大学
コレクションづくりの実際 同上

2012年度

http://www.jla.or.jp/committees/kenshu/tabid/417/Default.aspx

コレクションづくりの考え方 内野 安彦(松本大学松商短期大学部
コレクションづくりの実際 (レジュメは共通) 同上

2011年度

http://www.jla.or.jp/committees/kenshu/tabid/406/Default.aspx

コレクションづくりの考え方(講義・演習・ワークショップ) 豊田 高広(田原市図書館)
コレクションづくりの実際(同上)(レジュメは共通) 同上

2010年度

http://www.jla.or.jp/portals/0/html/kenshu/stepup2010-1.html

コレクションづくりの考え方 豊田 高広(田原市図書館)
コレクションづくりの実際(レジュメは共通) 同上

2009年度

http://www.jla.or.jp/portals/0/html/kenshu/stepup2009-1.html

コレクションづくりの考え方 豊田 高広(静岡市立御幸町図書館)
コレクションづくりの実際(レジュメは共通) 同上

2007年度

http://www.jla.or.jp/portals/0/html/kenshu/stepup2007-1.html

コレクションづくりの考え方 豊田 高広(静岡市立御幸町図書館)
コレクションづくりの実際(レジュメは共通) 同上

2006年度

http://www.jla.or.jp/portals/0/html/kenshu/stepup2006-1.html

コレクションづくりの考え方 明定 義人(高月町立図書館)
コレクションづくりの実際(レジュメは共通) 同上

2005年度

http://www.jla.or.jp/portals/0/html/kenshu/stepup2005-1.html

コレクションづくりの考え方 明定 義人(高月町立図書館)
コレクションづくりの実際(レジュメは共通) 同上

「金太郎飴」?

全国に3000館以上ある公共図書館は、「金太郎飴(あめ)」であってはいけないのか。それとも「金太郎飴」であるべきなのか――。

公共図書館は「金太郎飴」であるべきか : 今を読む:文化 : Biz活 : ジョブサーチ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

という記事が発信されましたが、図書館のコレクションにおいてはこれまでも選書ツールの標準化や利用者要求の画一化などにより「金太郎飴の様だ」と表現されることがあり、上記レジュメ※印や下記のエントリーなどに登場していました。

③蔵書の画一化
 「貸出」は利用者志向の選書、蔵書構成をもたらしましたが、「貸出」が「目的」化するにつれ、その時点で要求されたものやよく読まれるものだけを収集する風潮が出てきます。外部や一部図書館界からは「金太郎飴的蔵書」などと揶揄されますが、地域性や多様性が無視あるいは拒否され蔵書の画一化がどんどん進む結果となります。

「貸出」のもたらしたもの - 図書館屋の雑記帳

ただ、記事にもある通り、

国民の「知る権利」を支える場の地域差は望ましくない?
神奈川県の相模原市立図書館や広島市立中央図書館の館長を務めた山本宏義・関東学院大教授は次のように反論する。
 「公共図書館はあらゆる世代が利用する、地域のインフラ。誰もが自分に合った利用ができるのが基本で、特色を出せば良いというものではない。全国どこでも、ある程度の本がそろっているということが絶対に必要で、金太郎飴でなければならない部分もある」

一定の部分は金太郎飴であるべきであるし、反対に図書館界では以前から金太郎飴に陥らないような工夫を模索していたことも窺えます。