突発非同期不連続

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自分でできることをする前に人力検索に質問することは本当に問題か?

≪大至急!≫英語に変換してください! 小6なのですが、将来の夢.. - 人力検索はてなという質問に対して、h:keyword:人力検索で「機械翻訳すらしないで他人(人力検索)に頼ることが問題」との意見を見かけ、非常に示唆に富んだ言及と思ったので、少し分析してみます。

インターネット以前の価値観において問題と判断される理由

学校とか家庭とかでこれまで良く「人に聞いたり頼る前に自分でできることをまずしなさい」と言われた記憶が自分にもあります。
これはインターネットにおいてはあまり意味がありません。
人(先生など)に何でも聞いてしまうことが良くないとされたのは、聞かれる側のリソースが一番の問題であったと考えられます。インターネット(人力検索など)では聞かれる側の人も不特定多数なため、見かけて答えても良いと思った人が答えれば良いから問題視するまでもないと思います。
また、他人にばかり頼っていると自分で何もできなくなるという考えもあると思いますが、学校で教師から受け身で講義を受けるばかりよりも、人に聞くなどして能動的に身に付けていくスキルは社会に出てからどちらが役に立つかは明らかです。また人を不快にさせず質問したり聞いたりすることや教えてもらったらお礼や感謝を表すというコミュニケーションスキルを身に付けることも大切だと思います。

それは教える側の都合では?

教育の問題にもなると思いますが、集合教育において効率を求めた(教える側の都合)結果で、躾けられてきた世代の価値観だと思います。
みんなで静かに話を聞く時間も大事ですが、自分の疑問をその場その場で解決できる手段が充実することも大事だと思います。
ネットでの疑問解決の場である人力検索もそういうのびのびした雰囲気が望ましいと思います。

自分でできることって?

インターネットにおいて、機械翻訳を行うことも、人力検索の質問欄に入力することも、どちらも自分で調べることに変わりありません。違うとすれば「間接的に人の力(検索という仕組み)を頼っている」か「直接的に人の力を頼っている」かの違いだと思います。
言い換えれば、機械翻訳で調べることが自力で何かしているという感覚(万能感というか)に陥らないように気を付ける必要があると思います。

人力検索はどうあるべきか?

現在の人力検索において、無料質問が可能になったことから、質問のレベルが低下したという声も少なくありません。
人力検索がリニューアルされてからそろそろ4カ月が経過します。 .. - 人力検索はてなでも書きましたが

  • どんな質問に興味を持つかどうかは各個人の嗜好による
  • 質問しようとする時に、過去に同様の質問があったかどうかが分かりにくい

という問題点があります。
基本的に個人的に疑問に思うことはなんでも人力検索の質問欄に入力して良いと思います。
そのうえで「類似のこんな質問が過去にありましたよ」といったことが表示されると良いと思います。(idea:30300)
もう一歩すすめてインターネット検索結果(はてな検索)を表示しても良いかもしれないですね。
それでは解決せず人力検索に質問が投稿されたら、閲覧/回答する側が興味のある質問に辿りやすくする仕組みの充実です。2011-05-30リニューアルのその後も

  • 自動ページ送りが可能になりスムーズに質問を閲覧できることで一定時間にチェックできる質問数が増加した
  • トップページではアクセス数などをもとに「人気の質問」が表示されるようになった

といった改善が図られ、少しずつ「おもしろい」「盛り上がってる」質問にたどり着きやすくなっていると思います。
あとはパーソナライズ(idea:30474)があるともっと良いと思います。
はてなハイクのトップページ「そのコミュニティの声が大きい人が望まないコンテンツを排除する」問題にも近いものを少し感じます。

ゆくゆくは「人力検索に聞きたいことを入力すれば適切な手段で解決の手がかりが得られる」といった総合問題解決プラットフォームになることを期待したいと思います。